皆さんは、レシピを探すとき何を参考にしますか?
すぐにアクセスできるところだと、SNSやYouTube、レシピサイトのレシピを参考にすることが多いかもしれませんが、王道はやはりレシピブック。プロが出版しているものはレシピの信頼感もありますよね。
今回は、パスタに関するレシピブックをいくつかピックアップしてご紹介します。世の中にあるレシピブックのごく一部に過ぎませんが、ご参考にしてみてください。
はじめに:レシピブックの活用方法
全くの料理初心者の方がレシピブックを購入するときは、注意が必要です。
というのもレシピブックによっては、入手が難しい材料を使っていたり、工程が複雑・とても時間がかかるレシピだったりと、なかなか手軽に作ることのできないレシピが掲載されている場合があり、ともすれば出鼻を挫かれ、挫折の原因になってしまいます。
パスタ料理で必要なことは、「難しいレシピで料理を完成させる」ことではなく、「きちんと基本を押さえて自由にアレンジをする」ことだと筆者は思っています。
ですので、まずは基本的な部分を学びながら徐々にステップアップし、「アレンジのバリエーションを増やす」という目的でレシピブックを活用するのが良いのではないでしょうか。
本屋さんでレシピブックを見ていると、とにかく「美味しそうな写真」が載っているものをパッと選んでしまいがちですが、「美味しそうなパスタ料理が掲載されているかどうか」ということより、「実際に作りやすいか」「きちんと丁寧な説明が書いてあるか」という点をチェックしてみてください。
※パスタ料理の基本については本サイトでもまとめています。⇨こちら
片岡譲「片岡譲の 極みのパスタ料理50」
- 作りやすさ ★★☆☆☆(2)
- わかりやすさ ★★★☆☆(3)
- アイデア集として ★★★★☆(4)
筆者が学生の時に、初めてパスタ料理を作るぞ!ということで買ってみたレシピ本です。美味しそうな写真が大きく載っていて、眺めているだけで楽しい気分になります。パスタ料理を勉強するモチベーションアップにはとても良いレシピブック。
ただ、物によってはかなり作りづらい(材料が手に入らない、調理時間が数時間 など)レシピがあるので、50皿全てを作るのは相当大変でしょう。
レシピの種類はバリエーションに富んでおり、「5月のパスタ」など旬ごとに分かれて紹介されていたりするので、アイデア集として、この食材でこんなこともできるのね、という感じで読むのが良さそうです。
永作達宗「プロのためのわかりやすいイタリア料理」
- 作りやすさ ★★☆☆☆(2)
- わかりやすさ ★★★☆☆(3)
- アイデア集として ★★★☆☆(3)
プロ向けに、基本に忠実なレシピが載っています。パスタ料理だけではなく、イタリア料理全般のレシピが載っていて、そのうちパスタは35皿ほど。ラヴィオリでソースを包んだりと、ちょっと初心者には難しいレシピも多いです。
ただ、レシピ自体はわかりやすく書いてありますし、パスタ以外の野菜料理や前菜などいろいろ試してみるのも楽しいので、料理全般が好きな方にはオススメかもしれません。
なお、分厚いハードカバーですので、持ち歩きには適しません。
旭屋出版「パスタ大全」
- 作りやすさ ★☆☆☆☆(1)
- わかりやすさ ★★☆☆☆(2)
- アイデア集として ★★★★★(5)
イタリア全土のパスタ120種類を、日本のシェフ複数人による解説で紹介している本。イタリア北部・中部・南部など地方によって分類わけされたパスタ料理が並んでいます。
そのレシピはかなり本格的なもので、きちんとしたリストランテで出てくるようなもの。正直、冒頭の目次を読んでも、字面だけではどんな料理だかさっぱりわからないものも多いです。
なかなか気軽には作れないようなものも多いですが、普段思い付かないようなレシピがたくさん載っていますので、アイデア集としてパラパラ眺めるのがいいかもしれません。
パスタの形状にフィーチャーしているのも特徴で、いろいろな形のパスタを眺めるだけでも楽しい気分になれますよ。
主婦と生活社「世界一美味しい!和食パスタの本」
- 作りやすさ ★★★★★(5)
- わかりやすさ ★★★★☆(4)
- アイデア集として ★★★★☆(4)
お箸で食べるようなイメージの和風パスタがひたすら載っている本。レシピ数は180皿ほどあります。「あえるだけ」「さっと炒める」「作り置き」など、調理方法によって分類されています。
調理が簡単なレシピが多く、すぐにでも作れるような料理が多いので、初心者にもオススメの本。
今までイタリア風のパスタばっかり作ってきて、和風パスタは何を入れたらいいかわからない……という方にもオススメです。
お手元に一冊あっても良いかと思いますよ。
有元葉子「パスタの本」
- 作りやすさ ★★★★☆(4)
- わかりやすさ ★★★★☆(4)
- アイデア集として ★★★★☆(4)
美味しそうなパスタ料理の写真がたくさん・大きく載っていて、料理をしたくなるような綺麗な本です。かなり使い勝手の良い1冊。掲載レシピは約60皿です。
基本的な工程もきちんと説明されているので、この本のレシピを一通りマスターすれば、「パスタ料理が得意な人」になれそうです。オススメの1冊。
復刊ドットコム「決定版 新パスタ宝典」
- 作りやすさ ★★★☆☆(3)
- わかりやすさ ★☆☆☆☆(1)
- アイデア集として ★★★★★(5)
パスタ好きの憧れ、夢のレシピブックです。収録レシピは圧巻の1347皿。
レシピは1皿あたり2〜3行の文章のみで画像はなく、ざっくりとした作り方しか書いていないので、ある程度料理に慣れた方におすすめです。
なかなかお目にかかれない斬新で刺激的なレシピもたっぷり、画像がないゆえに眺めているだけでワクワクが止まりません。
あまり在庫がなく手に入れるのはちょっと大変ですが、パスタを極めたい方はぜひ購入をご検討ください。
dancyu 2021年4月号「シンプルパスタ」
- 作りやすさ ★★★☆☆(3)
- わかりやすさ ★★★★☆(4)
- アイデア集として ★★★★☆(4)
トマトソースだけで10種類以上の作り方が、複数人のシェフそれぞれのレシピで紹介されている号です。トマト以外にも、「1ヶ月パスタ生活」などアイデア集としても優秀。
トマトソースの研究をしたり、パスタが美味しい有名店をチェックしたりと、いろいろ使い方のある1冊です。お値段もリーズナブルなので、オススメです。
世界文化社「ワイン好きのための ワインのおつまみ160」
- 作りやすさ ★★☆☆☆(2)
- わかりやすさ ★★★☆☆(3)
- アイデア集として ★★★★☆(4)
世界各国のワインに合う料理、特にスペイン・ポルトガル系のレシピが多く掲載されています。パスタ自体のレシピは1〜2皿程度ですが、パスタにアレンジできるようなレシピがいくつか掲載されています。
パスタのレシピブックでは得られないイタリア以外の料理のレシピを学べるので、レシピの幅を広げるのに重宝します。
いつものパスタに飽き足らず、新しいレシピを開発したい方にオススメです。
ここでご紹介したレシピブック以外にも、使い勝手の良いものはたくさんあると思います。おすすめの1冊があれば、ぜひコメントで教えてくださいね!
ご自身のスキルや趣味に合った良いレシピ本を見つけて、楽しいパスタライフを送ってください。