「新パスタ宝典」の世界を、家庭のキッチンに。
1973年に刊行された伝説のパスタレシピ本『新パスタ宝典』。
そのレシピ数は驚異の1,347種。
王侯貴族向けの豪華なメニューから、果物やリキュールを使った風変わりな一皿まで、当時の料理人たちの叡智がぎゅっと詰まった一冊です。
今回挑戦したのは、その中でも比較的シンプルかつ現実的なレシピ「ブカティーニ 騎兵隊風(Cavalleggeri)」。
その名前の由来は不明で、完成形の写真もない、だからこそ、想像と解釈の余地がある、
そんなレシピを、現代の家庭で再現してみました。
レシピ:ブカティーニ騎兵隊風
材料(1人前)
- ブカティーニ(なければ、ペンネなどショートパスタ):90g
- バター:15g
- 生クリーム:200ml
- 卵黄…1個
- パルミジャーノ・レッジャーノ:大さじ1
- くるみ(素焼き):10粒
- 塩・胡椒…適量
- パセリ:適量
※レシピは、原典の記述をもとに現代向けにアレンジ・再構成しています。

作り方
- くるみは少量の水と一緒に、すり鉢などですってペースト状にしておく。
- 小鍋にくるみと卵黄、クリーム、バター、パルミジャーノを加えて弱火で加熱する。
- 途中でパセリも加え、とろりとするまで、卵が固まらないよう優しく加熱する。塩で調味する。
- ボウルにソースと茹で上がったパスタを加えて混ぜ合わせる。
- お皿に盛り付け、パセリとパルミジャーノ、黒胡椒、刻んだくるみを散らして完成。



作ってみた感想
- くるみの甘さとコクがクリームと相性バッチリ、濃厚で美味しいソースでした。
- 元々の材料には塩分と旨み成分が少なめなので、塩・チーズはやや強めに効かせたほうが美味しいです。ベーコンや生ハムなど動物性のタンパク質を加えても美味しいと思います。
- 原典にはなかったのですが、風味づけと彩りでパセリを加えました。元々のソースがややもったり目なので、すっきりとしたパセリが入った方が個人的には好み。
- 力のあるソースのため、使用するパスタは食べごたえのある強めのもの、ショートパスタなどがおすすめです。赤ワインのおつまみにしてもGOOD。
「新パスタ宝典」の魅力
『新パスタ宝典』は、テキストのみで構成された“読み物としてのレシピ本”。
そのため、分量も調理時間も、調理写真もありません。
読んで、想像して、実際に作ってみて「答え合わせ」するような、料理好きにはたまらない書籍です。
このブログでは、そんな新パスタ宝典の世界を、現代のキッチンで楽しめるようアレンジしながら再現していきます。
次回もお楽しみに!