暑い日にもさっぱり爽やかに食べられる冷製パスタ。夏には期間限定メニューで冷製パスタを売り出すお店も多いですね。パスタ料理の本場イタリアには、日本のような冷製パスタはあまりなく、常温に近い「ぬるい」パスタを“pasta fredda”(冷たいパスタ)と呼んでいるそうです。日本には蕎麦やうどん、素麺など冷たい状態で食べる麺類が多いため、冷製パスタもキリッと冷やしたものが好まれるのかもしれませんね。
今回は冷製パスタを上手に美味しく作るコツをご紹介します。こちらの記事を読んで、ご自宅でも冷製パスタを楽しんでいただけると嬉しいです。
(参考レシピ)トマトとモッツァレラの冷製パスタ
パスタの茹で方・選び方
ペペロンチーノやクリームパスタなど温かいパスタ料理の場合、パスタは少し固めのアルデンテで茹で上げるのが鉄則ですが、冷製パスタの場合はそうではありません。パスタは冷やすと「締まって」固くなりますので、通常のパスタ料理と同じようにアルデンテでお湯から出してしまうと、固すぎて美味しくありません。通常の茹で時間の1分ほど長い時間オーバーボイルしてあげると冷製パスタにちょうど良い固さに仕上げることができます。
また、太めのパスタやショートパスタだと芯が残ってこれも美味しくありませんので、基本的には細めのロングパスタ、カペッリーニやフェデリーニ、スパゲッティーニと呼ばれるようなものを使うと良いでしょう。パスタには「ブロンズダイス」と呼ばれる表面がザラザラのものと、「テフロンダイス」と呼ばれるツルツルのものがありますが、冷製パスタは喉越しの良い「テフロンダイス」がおすすめです。
(参考レシピ)冷製レモンクリームパスタ
パスタの冷やし方
パスタを冷やすコツは、「だらだら冷やさない」ことです。冷やすためにパスタを長時間水にさらすと、パスタに含まれるデンプンや塩味、小麦の旨味が抜けて水分を吸収し、水っぽくなってしまいます。ですので、パスタを冷やす時は「流水でさっと粗熱を取り」「氷水の中で短期間で急冷する」という2段階の方法で冷やすのがおすすめです。また、この工程でどうしてもパスタの塩分が少なくなってしまいますので、あらかじめ茹で汁の塩分を強めにしておくか、冷やした後もう一度パスタに塩をふってみてください。
冷やしたパスタをソースと和える際も、パスタに余計な水分が残っていると全体が水っぽくなってしまいますので、キッチンペーパーなどを使ってできる限り水分はとってから和えてください。
(参考レシピ)温泉卵の冷製カルボナーラ
酸味と香りが重要
喉越し爽やかな冷製パスタは、基本的に酸味のある食材と組み合わせてさっぱりと仕立てるのが王道です。具体的には、トマトやレモン、バルサミコ酢などのお酢などがよく使われます。
また、あまりコクのある料理ではありませんので、酸味と合わせてハーブなどの良い香りで美味しく仕上げてあげましょう。加熱しない分、食材の香りが熱で飛ばず、ダイレクトに香りを感じることができます。トマトと合わせるならバジルが適任、胡椒を振るなら黒胡椒よりもスッとした白胡椒や甘みのあるピンクペッパーがおすすめです。
エキストラバージンオリーブオイルも、良い香りをつけてくれる重要な食材。冷製パスタの場合は、いつもよりちょっぴり高級なオリーブオイルを探してみると良いですよ。
(参考レシピ)桃と生ハムの冷製パスタ
火を使わない冷製パスタは、慣れてしまえばお手軽な料理。ぜひ上記のポイントを押さえておうちで美味しい冷製パスタを楽しんでみてくださいね!
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