南イタリア・プーリア州で食べられている「プリエーゼ」は、ブロッコリーをくたくたになるまで火を入れてパスタと合わせる料理です。

一見するととても地味ですが、実際に作ってみると驚くくらい旨みが出ます。
野菜だけでここまで味が出るのか、と感じるタイプのパスタ料理。

ブロッコリーを崩しながらソースにしていく工程が特徴で、
オイル系のパスタでありながら、どこか優しくて、しっかり満足感のある仕上がりになります。

オイル系のパスタについてはこちらの記事でも解説しています。


プリエーゼの作り方

材料(1人前)

パスタ:80g
ブロッコリー:1/2房
ニンニク:1〜2片
唐辛子:1本
オリーブオイル:大さじ2〜3
コラトゥーラ:小さじ1
ローリエ:1枚
カラスミ:適量
塩・黒胡椒:適量


作り方

ブロッコリーは小房に分けて、パスタの茹で汁で少し長めに火を入れます。
目安としては、軽く崩れるくらいまで。

別のフライパンでニンニクと唐辛子を弱火でじっくり加熱し、香りを出します。
ここは焦がさないようにゆっくり進めるのがポイントです。

そこにブロッコリーと茹で汁、コラトゥーラ、ローリエを加えて、
全体を潰しながら軽く煮るようにしてソースにしていきます。

茹で上がったパスタを加えてよく混ぜ、
仕上げに黒胡椒とカラスミをかければ完成です。

プリエーゼ・ブロッコリーのパスタ|南イタリアの素朴で力強い一皿
プリエーゼ・ブロッコリーのパスタ|南イタリアの素朴で力強い一皿

プリエーゼのポイント

このパスタは、ブロッコリーを「具材」として使うというより、
「ソースとして扱う」感覚が重要です。

しっかり火を入れて崩すことで、
ブロッコリーの甘みと旨みがオイルと一体化していきます。

このあたりの考え方は、クリームパスタとは対照的で、
乳製品を使わずにコクを出すパスタとも言えます。

クリームパスタの基本についてはこちらの記事からどうぞ。


また、コラトゥーラやアンチョビのような発酵系の調味料を少し加えることで、
全体の味が一段引き締まります。
野菜だけだとややぼやけがちな味に、芯が通るイメージです。

コラトゥーラについてはこちらの記事で解説しています。


プーリアの料理としての位置づけ

プーリア州の料理は、比較的シンプルで、素材の力をそのまま活かすものが多いです。

例えば、同じ地域の料理で有名な「暗殺者のパスタ」も、
少ない材料で強い印象を作るタイプのパスタです。


プリエーゼも同じで、派手さはないですが、
じっくり食べていくとしっかり美味しい、というタイプの料理です。


野菜を使ったパスタソースについて

イタリアの野菜のパスタは、日本でよく見るような「食感を残す」仕上がりとは少し違って、
くたっとするまでしっかり火を入れることが多いです。

今回のプリエーゼもまさにそのタイプで、ブロッコリーを崩しながらソースにしていくのが特徴です。
最初は少し火を入れすぎかな、と思うくらいでも、結果的にその方が味がまとまります。

こうした作り方はブロッコリーに限らず、例えば菜の花やほうれん草でも同じです。
軽く火を通すというより、少し煮るような感覚で扱うと、野菜の甘みや旨みがしっかり出てきます。

オイルと茹で汁でまとめる、シンプルな構造の中で、
火の入れ方ひとつで仕上がりが変わるのが、こうしたパスタの面白いところです。


まとめ

プリエーゼは、とてもシンプルですが、
野菜の旨みをしっかり引き出すことで成立するパスタです。

オイル系の基本を押さえていれば再現しやすく、
一度作ると、他の野菜でも応用したくなるタイプの料理だと思います。

少し地味に見えるかもしれませんが、
こういうパスタが一番飽きずに食べ続けられるのかもしれません。