クリームパスタの基本
パスタ料理の基本

クリームパスタの基本

パスタ料理には色々なソースがありますが、基本的にはオイルソース・クリームソース・トマトソースをベースに組み立てられています。今回はその基本となるソースの一つ、クリームソースのパスタについて作り方の基本を解説していきます。

トマトソースと同様、クリームソースの仕立てには何通りものレシピがあります。下記のポイントを踏まえながら、自分の好みの仕立てを見つけてみてくださいね。

 

最も基本となるオイルソース(ペペロンチーノ)についてはこちらで解説していますので、まだお読みになっていない方は先に読むことをおすすめします。

また、パスタ料理の基本についてはこちらの記事でまとめています。

 

(参考レシピ)基本的なクリームパスタの作り方


牛乳

牛乳と生クリームについて

調理の内容に触れる前に、主材料となる生クリームについて説明します。まず、意外と知らない生クリームと牛乳、バターの違いについてです。

 

牛乳は牛の生乳に殺菌などの処理を加えて作られたもの、一方で生クリームは牛乳から「脂肪分」を取り出したものです。従って、基本的には生クリームの方がより濃厚でコクのある味わいになっています。また、生クリームを瓶などに入れて振り続けると、脂肪分と水分が分離してバターが出来上がります。

 

クリームパスタを作る際、牛乳と生クリームどちらを使うのか、また両方使う場合はどれくらいの比率で使うのか、人それぞれ意見が分かれますが、このサイトに掲載しているレシピは基本的に生クリームのみを使っています。

牛乳だけだとやはり少し水っぽくなってしまうのと、材料を2種類使うのは準備に手間がかかる、というのが理由です。

 

(参考レシピ)海老とホタテのクリームパスタ


基本のクリームパスタ

クリームの煮詰め方

クリームソースの煮詰め方についても、人それぞれ流派の異なる項目です。「生クリームはしばらくの間ポコポコ沸騰させる」というレシピもあれば、「温めるだけでほぼ煮詰めない」というものもあります。

 

煮詰めれば煮詰めるほど濃厚な味になりますが、一方でモッタリとした味わいになるので煮詰めすぎると口当たりは悪くなります。

 

お好みで調整していただければと思いますが、こちらのサイトでは濃厚かつ口当たりよく食べられるよう、「軽くとろりとするまで煮詰める」程度をおすすめしています。

 

(参考レシピ)生ハムとマッシュルームのクリームパスタ


玉ねぎ

玉ねぎは使う?使わない?

玉ねぎも、使う派と使わない派が分かれる食材です。

バターなどで透明になるまで炒めると、玉ねぎは甘味と旨味が出ます。これがソースの味わいを濃厚で奥行きのあるものにしてくれる、と考えることもできますが、一方で生クリームや牛乳も甘さを感じる材料ですので、そこに甘い玉ねぎを加えると全体が甘くなりすぎて締まりのない味になってしまう、という考え方もあります。

 

一緒に使う食材やコンセプトに合わせ、またクリームと同様お好みで使い分けてみるのが良いと思いますが、こちらのサイトに掲載しているレシピについては、シャープな味わいにするため玉ねぎを使わないレシピが多いです。

 

(参考レシピ)ゴルゴンゾーラのペンネ


生ハム

しっかり「出汁」をとる

「ペペロンチーノの基本」でも解説しましたが、パスタ料理を美味しく仕上げるには動物性のたんぱく質を入れることが肝要です。クリームパスタにはベースとしてクリームやバターなどが入るため、実は比較的楽に美味しくすることができるパスタ料理です。ですが、クリームとバターだけではちょっぴり物足りないので、他の食材で旨味をプラスしてあげましょう。

 

おすすめは生ハム、もしくはスモークサーモンです。これらをオリーブオイルやバターで炒めてソースに香りと旨味、塩味を溶かし込んであげることで、クリームソースの風味が何段階もアップします。もちろん、これらの食材が手に入らない場合はベーコンやパンチェッタ、ハムなどを使ってもOKです。

このように、ソースに香りや旨味を溶かし込む工程は、日本料理でいうところの「出汁をとる」ような作業で、ソースのベースを作る大切な工程です。

 

もう1つ、クリームパスタに重要な食材はパルミジャーノチーズです。ソースに溶かし込んでもいいですし、仕上げにかけるのも見栄えが綺麗で良いです。比較的クセがなく、どんな食材ともよく合うパルミジャーノは、クリームパスタとは切っても切れない関係の食材ですね。

市販のいわゆる「パルメザンチーズ」を使ってももちろん大丈夫ですが、より本格的な風味を求めるのであれば、パルミジャーノを使ってみましょう。

 

(参考レシピ)ほうれん草とベーコンのクリームパスタ


塩分は気持ち強めに

クリームパスタの場合、全体の塩分は気持ち強めがおすすめです。生クリームや牛乳は甘味を感じさせる材料で、濃厚なコクが美味しい一方、モッタリしすぎると食べ飽きてしまう味になってしまいます。

 

上記の「出汁をとる」工程でしっかり塩分や旨味を引き出し、食べ進めても飽きのこない味を作りましょう。キリッとすっきりとしたシャープな味わいを作るためにも、しっかり味見をして塩分調整をしましょう。


ペペロンチーノのポイント

パスタは必ずアルデンテで

パスタの基本」でも記載いたしましたが、特にクリームパスタは茹で加減が非常に重要なソースです。

前述のとおり、クリームパスタはモッタリした味になりがちな料理です。パスタがクタクタだと、ただでさえ重めなソースと合わさって、非常に鈍重な味わいになってしまいます。重ためなソースだからこそ、パスタは必ずアルデンテで、歯切れの良い食感を目指しましょう。

 

クリームパスタの場合、パスタの種類は太いものから細いもの、ロングでもショートでも良く合いますが、個人的には上記の理由で生パスタよりも乾麺をおすすめします。


今回はクリームパスタのポイントについてご説明しました。いくつかのポイントは人それぞれ好みが分かれるポイントですので、ぜひ色々試しながらご自身のベストを見つけてみてくださいね。

 

パスタ料理の基本についてはこちらにまとめていますので、ぜひ他の記事もご覧になってください。